「認知症に関する世論調査」(内閣府)が公表されました(2015/11/02)
11月2日、内閣府による「認知症に関する世論調査」の結果が発表されました。
この調査は今年の9月に実施されたもので、認知症に対するイメージや、本人・家族の不安、国や自治体に求める施策などについて、20歳以上の成人1682人に尋ねたものです。
「認知症の人と接したことがあるか」との問いに対しては、「ある」56.4%、「ない」43.3%となっています。
「ある」と答えた人の中では、「家族の中に認知症の人がいる(いた)」が最も多く、そのうちの43.5%を占めています。
また、「認知症に対するイメージ」では、「認知症になっても自ら工夫したり、医療・介護のサポートを受けることで今まで暮らしてきた地域で生活していける」とした人はおよそ4割。裏返すとおよそ6割の人が、認知症になると何もできなくなる、あるいは地域社会の中で暮らしていくことが不可能になる、と考えていることがわかります。
一方、「認知症になったらどのように暮らしたいか」という質問には、4割以上の人が「今まで暮らしてきた地域で生活していきたい」としています。
しかし、「認知症に対する不安」では、「家族に身体的・精神的負担をかけるのではないか」が74.9%と最も高くなっています。
認知症になっても家族や医療だけでなく地域社会のサポートの中で穏やかに暮らせるという「認知症の人にやさしい地域」は、求められながらまだその体制は発展途上のようです。
■参考URL
認知症に関する世論調査(内閣府、11月2日)
認知症「施設で」「地域で」拮抗 内閣府が初の世論調査(産経新聞、10月23日)